老人ホームで不当な拘束、都が改善命令


東京都足立区の有料老人ホーム「第3シルバータウン(定員215人)」が、日常的に入居する高齢者を縛り付けるなど不適切な身体拘束をしていたとして、東京都は2007年5月25日、第3シルバータウンに対して介護保険法に基づく業務改善命令を出しました。

東京都福祉保健局によると第3シルバータウンでは、日常的に認知症の高齢者の手足をベッドの枠に縛りつけたり、居室から出ないよう閉じ込めたり、介護保険法の規定を上回る人数を一部屋に閉じ込めるなどしていました。

東京都では2006年末に立ち入り検査、入居者3人につき職員1人を配置する基準を下回り、身体拘束をしていたのを確認したため、2007年3月に業務改善勧告を出した後、「改善した」と報告されていましたが、その後もベッドから下りられなくしたり、部屋の戸を閉め切ったりするなど、不適切な身体拘束を続けていたため、今回の改善命令に発展しました。

東京都は同社が運営する他の6施設でも人員不足などで改善勧告を3月に出しており、職員不足が日常的な拘束に繋がったと見ています。

また第3シルバータウン運営会社の「白十商事」が開設する有料老人ホーム6施設で看護や介護にあたる職員数が介護保険法の基準を割り込んでいたのに、「人数を満たしている」として、受け取っていた介護報酬の過大請求分は少なくとも計3億6,800万円に上ることが分かり、東京都は、同社に報酬計算をやり直して返還するよう指導しています。


平成19年5月26日・読売新聞より一部引用


有料老人ホームで虐待、不正請求などの不祥事が相次いでいますね。

介護保険法のスキを突いたり、高齢者の弱みに付け込むような会社には介護事業を行ってほしくありませんが、高齢化社会となった日本では、介護事業者が足りていないのも現実なので、高齢者たちにとってみれば、とても複雑な問題です。

いま一度、介護保険法を見直し、監視できる体制を整え、高齢者が安心して暮らせる施設造りを行ってもらいたいものですね。


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